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出資する前に確認したい!「ビオかめおか 亀岡オーガニック農業団地応援ファンド」のこと

現在、ふるさと応援クラウドファンディング「en.try(エントライ)」では「ビオかめおか 亀岡オーガニック農業団地応援ファンド」の出資者を募集しています。
「なぜオーガニックなの?」「出資をするとどうなるの?」この記事では、このファンドついてより深く知ることができる情報をQ&A形式でわかりやすくお答えしていきます。

聞き手:萩原千夏さん(立命館大学 食マネジメント学部3回生)
食の持つ多様な側面を経済学・経営学を基盤として総合的に学ぶ大学生。
プラスソーシャルインベストメント株式会社でインターンシップ生として勤務している。


話し手:株式会社ビオかめおか 代表取締役 中村新さん
京都府の亀岡市有機農業推進協議会からの委託を受けて2024年2月に「亀岡オーガニック農業スクール」を開校。
オーガニック農業に地域ぐるみで取り組む亀岡市の新規就農者を支援する「亀岡オーガニック農業団地」を立ち上げるため、農業団地の設備投資費の一部を投資で応援いただくためのファンド募集を進めている。

 

オーガニック農業って何がいいの?

立命館大学食マネジメント学部萩原千夏さん

萩原:大学でオーガニック食品について学ぶ機会もあるのですが、改めてオーガニック農業のどういうところがいいのかお聞きしたいです。

中村:オーガニック農法は、地球の環境負荷を低減し、人にも環境にも安心な栽培方法だと考えています。
市販の農薬を使用する場合でも、基準を守れば少なくとも安全性は担保されます。
ですが、農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本としたオーガニック(有機)農法は、土壌本来の生産力を引き出すことができます。長期的に食べていくとアレルギー症状の改善が見られた、といったケースもあります。

萩原:目に見えて身体に現れるということもあるんですね。オーガニック農法で作られた野菜や果物の味も気になるのですが。

中村:魅力のポイントを3つに分けて説明しますね。

1. おいしくて健康的

株式会社ビオかめおか代表取締役 中村新さん

オーガニック農業では、化学物質を使用しないため、作物は自らの力で外部のダメージから身を守るようになります。
このとき ※抗酸化物質 を多く生成し、結果として栄養価の高い作物に育ちます。
土の味はやはり作物にある程度移ります。
そのため、しっかり(自然の力をつかった)土づくりをして作った野菜の味は、やはりおいしいです。

 

※抗酸化物質とは?
抗酸化物質は、体内の酸化ストレスを抑え、老化防止や病気予防に役立つ成分です。
英米の研究では、オーガニック農作物には抗酸化物質が多く含まれ、味も良くなるという結果が出ています。

2. 持続可能な環境をつくる

オーガニック農業では自然の力を活用し、土づくりから栽培までを行います。
土づくりをすることによって土に浸み込む水の浄化力が高まり、かつ農薬や化学肥料を使わないため、地下水や地域河川にきれいな水が流れていき、その結果、川や海の生態系の保全につながります。
環境への負荷を最小限に抑えることができるんです。

3. 地域経済の活性化

亀岡オーガニック農業スクールの卒業生が亀岡市内で就農し、そこで採れたオーガニック農産物が地産地消されることで、地域経済の活性化にもつながります。生産者と消費者の信頼関係の構築にも貢献します。

なぜ亀岡市ではオーガニックを推進しているの?

萩原:亀岡市が京野菜の産地「京の台所」だということは知っていますが、なぜオーガニックを推進しているのでしょうか。

中村:ビオかめおかの拠点である京都府亀岡市は、2023年2月に全国2番目の早さでオーガニックビレッジ宣言を行いました。オーガニックビレッジとは、有機農業の生産から消費までを一貫し、農業者のみならず事業者や地域内外の住民を巻き込んだ地域ぐるみの取り組みを進める市町村のことを指します。

亀岡市がこのようにしてオーガニックを推進するのには、保津川が関係しています。保津川はかつて長岡京・平安京の造営時に天然木材の輸送において活躍し、今でも保津川下りなど、亀岡市の主要な観光資源になっています。ですが、1990年代半ば以降、大雨のたびにレジ袋や食品の容器包装類、農薬・肥料袋などのプラスチックゴミが大量に漂着するようになりました。

保津川の自然環境や豊かな田園風景を含めた自然を守るべく、環境先進都市をめざし、2021年には全国で初めてプラスチック製レジ袋の提供を条例で禁止しました。
環境への取り組みが農業にも広がり、亀岡市のオーガニックビレッジ宣言に関わる目標の実現に向けて、亀岡オーガニック農業スクールが誕生したのです。市内では、オーガニックの米や野菜を買い上げ、月に数回学校や幼稚園などの給食に取り入れ、販路の確保もしています。

 

亀岡オーガニック農業スクールって? スクール生の状況は?

萩原:そんな流れがあったんですね。その亀岡オーガニック農業スクールの校長先生を中村さんがされているんですね。

株式会社ビオかめおか代表取締役 中村新さん

中村:そうですね、オーガニックを推進するためにはやはり有機農家を育てる学校がいると考えました。
スクールもこの取り組みの一環で、亀岡市有機農業推進協議会の委託を受けて、新規就農者の増加を目標に活動を開始しました。
2024年度の第一期生は、ご夫婦や親子で一緒に農業のプロをめざす方や、上級な家庭菜園をめざしてお一人で参加した方など41名です。その中から6組7名が2025年の春以降、プロ農家として「亀岡オーガニック農業団地」で耕作を始めます。

第二期生は「プロ養成コース」に多数応募があって、満員の4名がスクール生としてスタート。このコース以外に、有機農業技術と実践の基礎から応用と経営を学べる「スタディコース」と、土日休めない方や遠方の方にも学んでいただける「オンラインコース」がありますよ。

萩原:今後は亀岡市内にとどまらず、オンラインを通して日本全国にオーガニックを推進していく起点になるかもしれないですね。

亀岡オーガニック農業スクール

どうして新規就農者にフォーカスするの?

萩原:新規で就農される方たちを増やすことが目標とのことですが、それはなぜですか?

中村:総務省の発表によると、1995年に約256万人だった農業従事者は2018年に約145万人と、約20年の間で、40%近く減少したことがわかります。
この背景には、日本の少子高齢化による担い手不足があります。農林水産省では、未来の担い手を確保しようと、2023年までに40代以下の農業従事者を40万人に引き上げる目標を掲げました。ですが、達成はできておらず、日本の食糧危機がさらに見込まれています。

萩原:農家さんもずいぶん減っていて深刻な状況なんですね。

亀岡オーガニック農業団地仕組み図

中村:今回始動する亀岡オーガニック農業団地は、入植者として新規就農者を主なターゲットにしています。
農業でまず必要な田畑の確保、農業設備の共同利用、販路の開拓など、農業で生計を立てていく上で必要な環境を整備していきます。新規農家がスムーズに「有機農業者」としての信頼を得られるように ※有機JAS認定取得のサポートもしています。

※有機JASとは
有機農産物について農林水産大臣が定めた国家規格で、取得には厳しい基準があります。例えば、栽培開始の2年以上前から圃場で禁止された農薬や化学肥料を使用していないことが条件です。この認証を取得することで、慣行栽培が中心の市場で違いをアピールでき、品質や栽培方法に関する信頼性が付加価値となります。さらに、有機JASは国際的な認証として、欧米などJAS制度を認めている国への輸出にも対応しています。

 

ビオかめおかの野菜を食べてみたい

立命館大学食マネジメント学部萩原千夏さん

萩原:オーガニックで作られた農産物はおいしくて健康的というお話もありました。じっくり味わったことはないのでわたしも食べてみたいです。

中村:ビオかめおかのオーガニック野菜は、亀岡市内の店舗や道の駅と提携したり、商業施設や百貨店とも取引をする予定です。
「エントライ」を通じて出資で応援しながら亀岡オーガニック農業団地直送の野菜セットを届けてもらうこともできますね。

萩原:※投資家特典にありますね。季節のおまかせ野菜、楽しみです。

※投資家特典
3口以上ご出資いただいた方に、野菜セットのほか、お得にスクール体験ができる特典や法人向けの特典をご用意しています。野菜セットは、3口もしくは5口のご出資の場合、会計期間5年間の中で1回お届けします。
詳細については、募集ページの下部をご覧ください。

オーガニック野菜と投資家特典

 

ふるさと応援クラウドファンディング「エントライ」の特長

「エントライ」は、地域社会の課題解決や次世代の担い⼿育成などの取り組み、挑戦を想いのある資⾦によって応援することができる「ふるさと応援クラウドファンディング」です。
今回の社会的投資での応援では、3口以上のご出資で投資家特典があることも魅力の一つですが、それだけではありません。

小口投資が可能:事業の売上金額に応じて毎年分配金を受け取れる(元本を保証するものではありません)
事業の成長を見届けられる:5年間、投資家限定の事業報告を定期的に受け取り、ビオかめおかの事業進捗状況を知ることができる
事業者や投資家とのつながり:投資家向け報告会などのイベントに参加することで、事業者や他の投資家と交流しながら継続的に応援できる

ビオかめおかは、有機農業者の増加やオーガニック野菜の安定供給を通じて「持続的な農業から、持続的な食卓へ」という未来を描いています。
あなたもエントライを通じてビオかめおかの応援団の一員になりませんか?

 

【ビオかめおか 亀岡オーガニック農業団地応援ファンド】詳細・募集ページ

「亀岡オーガニック農業スクール」スクール詳細ページ

 

(肩書きは2025年2月末時点のものです)

 

≪参考文献・WEBサイト≫
有機JASマークとは 意味・対象品と基準一覧・メリットを解説
プロジェクト保津川について
新規就農者調査
有機野菜はやはり「おいしくて健康的」、英米の研究で

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